いま、同じ宿に泊まっているアメリカ人の女の子と話していた。
そして、あれ?と言葉につまってしまうことがあったので忘れないうちに書いておくことにする。というか、書きながら考えたいのだ。
いろいろ自己紹介しているうちに、僕が、しばらく日本を離れていようと思うんだ、日本以外の国の空気を感じて、日本二帰った時に日本社会を変えることに貢献できればと思っているんだよね、的なことをちょっとまじめそうに言ってみたときのことだ。
彼女が「なんで変えるの?」的なことをいうので、
ぼくが、「日本は今閉塞感が強くてね。みんな苦しい思いをしている。それを変えないとね」
彼女「なんでそうなってるの?」
ぼく「たぶん日本人が抑圧的だからだよ」
彼女「なんで抑圧的なの?政府がそうしてるの?日本は民主主義?」
ぼく「え、民主主義は民主主義だし、政府が国民を支配しているわけではないよ」
彼女「じゃあどうして抑圧されてるの?」
ぼく「いや、日本人が自分たちで抑圧してるんだろう」
彼女「ふーん。たとえば、どんなふうに抑圧されてるの?」
ぼく「えっと。。。」
ぼく「あ、そうだ、インドネシアではさ、25歳を過ぎても結婚してない男がいると、お前はホモじゃないか、と周りからいじめられるそうだよ。25歳なら結婚していなきゃいけないんだ。そういう感じ、わかるよね?」
彼女は実はインドネシアに半年ほどいたことがあるという。
彼女「うん。わかるよ。日本も早く結婚しないとそう言われるの?」
ぼく「いやー昔はそうだったけど、今はそうでもないかな。。ほら、結婚は別にして、様々なピアプレッシャー(同調圧力)があるんだよ。そのことばはわかるよね?」
彼女「わかるわ。たとえばどんなプレシャーがあるの?」
ぼく「いやー、えっと、(一度入った会社を辞められないとか、と言おうと思ったが、それは何十年前のことだよ?と自問してしまう。)
ぼく「いい質問だね。君は賢いな。そうだね、具体例が大事だよね。えっと。。。(あれ?出てこないぞ)」
彼女「????」
おわかりでしょか、このような会話がついさっきありました。
ぼくは、日本の閉塞感の理由は、同調圧力(みんなが同じでなければならないという圧力)が強いせいだ、と説明した。
彼女は、たとえばどんな圧力がかかっているのか、と質問した。
ぼくは、具体的な例を思い浮かべることができなかった。(かつては、ということなら、結婚や転職周りの問題を言うことができた。でも、2012年現在、そんな圧力はあるのだろうか)
そう、ここでふと、あれ?今の日本に同調圧力なんて本当にあるのかな?と疑問に思ってしまったのです。
しかし閉塞感は感じる。それは体感として感じるわけです。これはどこから?
そのあたりを探ろう、という海外生活の新たな目的が芽生えたのでした。
なんか、おれ、わかったつもりになっていたが、今の日本に実際にどういう問題があるのか、わかってないんじゃないか、というね。もしかして、問題ないのかもしれないな、なんていうね。こともチラッと思ったりして。
しかし、言語化できないほど深いレベルで影響を受けているからこその閉塞感なのだ、という可能性もある。
このあたり、ひも解く価値はありそうだ。
それをひも解くには、やはりこうした外国人との交流が有効なのかもしれない、と改めて思ったよ。
「日本に民主主義はないの?」と素朴に聞かれると、そういうわけじゃない、と言うしかない。
国民に選挙権があるのに、なんで政治が国民の意に背いているの?みたいなところ、外国人に説明できないよね。
おれ、できなかった。もしかして背いてないのかもしれないね。
これが日本人同士なら、民主党もダメだね、でわかりあえちゃうんだけどね。
アメリカ人のしかも、まだ好奇心おう盛な10代には説明できなかったよ。それは君、わかるでしょ、ほら、どこも一緒でしょ、みたいなノリは通用しないのだ。なんでそうなってるの?とキラキラの瞳で聞かれてしまう。うっと詰まるしかない。
日本は本当に閉塞しているのか。まずここから検討してみる必要があるし、たしかに閉塞しているというなら、何がどう閉塞しているのかひも解かずにはいられないだろう。久しぶりに面白い思いをした。日本人相手なら「なんで日本を出て来たの?」「日本の閉塞感が耐えられなくてね」で通じちゃう。でも、外人の、しかもしったかぶりしないタイプの人が相手だと、非常に困ったことになるのだ。
お前、そんなえらそうにいろいろ言って日本を出て来といて、ぜんぜん説明できないじゃないか、ということになるのだ。
今日、米人の17歳にことばを詰まらされたこと、忘れない。
いやね、もしかするとね、日本はぜんぜん閉塞してないのかもしれませんよ。そんな疑問がリアルに湧いて来た夜だったのです。
1 件のコメント:
疑問に思うほど日本社会の染まりから脱出したんなぁ~、外人みたいだなぁ~いとーさん、とか思った。
…久々にブログみにきたので読み返し中♪
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