日本ではすっかり冬なところ申し訳ないが、今日は忘れないうちにてんとう虫について書いておきたい。
春になったらまた思い出してください。
みなさん、てんとう虫の「飛ぶ」ことに対する意志は尋常じゃないのをご存知ですか?
その意志はイチローを彷彿させるというか、ちょっとちがうけど、長友真っ青というか、とにかくすごいんです。
ぼくはてんとう虫をみつけるとその飛ぶ意志を確かめずにはいられません。しかし一匹の例外もなく、あいつらは半端ない飛ぶ意志を内に秘めているのです。
こういうことをしてみてください。
てんとう虫を見つけたら、そっと捕まえて、手の甲にそっと載せるのです。そしてすかさず指を上に向けて手の甲を垂直になるようにします。すると、てんとう虫は即座に指の先をめがけてよじ登ってきます。
そして、あっと言う間に指の先端までくると、羽をバッと広げて電光石火で飛び去ってしまうのです。
ここまでわずか2.5秒くらいでしょう。
ほんとですよ。
で、面白いのはここからなんですが、
てんとう虫は、垂直面にしがみついている時は飛び立てないらしいのです。
ですので、必死に壁を登っててっぺんを目指してきます。てっぺん、つまり、すこしでも平で、てんとう虫が背中を上に向けられる場所にくると、すかさず羽を広げ、飛んでいきます。
おわかりでしょうか?
で、こういう遊びが成り立つ訳ですが、
いったい何秒間、てんとう虫を飛び立たせずに手の上を這わせておけるか、というゲームです。
10秒やるのは超難しいですよ!
つまり、手の甲から指先まで2.5秒くらいで到達してしまう奴らです。10秒いさせようと思ったら、彼らが指の先端に到達しそうになるやいなや、こんどを指先が下になるように手をひっくりかえすのです。
そうすると奴らは、指のてっぺんに登ったとおもったとたんに、指先に逆さにぶらさがっていることになります。これでは飛び立てません。
奴らはそれでもめげることなく、1ミリセカンドの躊躇も逡巡もせず、即座にこんどを手首のほう、すなわち上の方をめがけて登ってきます。そして、指の付け根など、すこしでも山になっているところに来ると、即座に羽を広げて飛び立ってしまうのです。まさに電光石火。速いです。
やってみればわかります。やつらは決して迷わず、かたときも飛び立つことへの意志を曲げず、忘れず、そして必ずしもてっぺんや、まったくの平な場所でなくとも、壁の途中のわずかなでっぱりを見つけると、まったく躊躇なく、抜け目なく、チャンスを見逃さずに、羽を広げて飛ぶのです。
ほんとうです。
彼らは本当に迷いがなく、そしてあきらめず、動き続けるのです。そしてついには必ず、飛び立てる場所を見つけ、飛んでいくのです。
このてんとう虫とのゲームにぼくは「勝った」と思えたためしはありません。
いつだって、え、もう飛んだ?というほどすばやく、飛び立たれてしまうのです。
やってみてください。きっとあなたもてんとう虫を見直すでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿