11/04/2011

バリコピ、そして日銭

これはバリの日常コーヒー「バリコピ」です。

バリのコーヒーの飲み方は、グラスのコーヒーの粉を入れて、お湯を注ぎかき混ぜます。
しばらくして粉が沈殿するのを待って、ずずずっとすすって飲むのです。
たいてい砂糖がいっぱい入ってて甘いです。
東京にいたころは豆から自分で挽いてコーヒーをいれていた、生粋のブラック派のぼくも、バリにきてからはなし崩し的にこの甘い甘いバリコピがなんだか舌になじんできてしまいました。あまりいいことじゃないと思うで、家ではブラックで飲むようにしています。


で、バリにきてしみじみ思うことを言います。
ちょっと世知辛いことです。
それは、日銭があればなんとかなる、です。

逆に言えば、どこで何してたっていい、ただ毎日自分を食わすだけのお金はとってこなくちゃいけないよ、ということです。

当たり前すぎて何言ってるの?と思うかもしれません。
でも、更に逆に言えば、そこだけなんとかなれば、他のことはもっとなんとかなるよ、ということです。

ちょっと違う話をすると、こっちで知り合ったバリ在住15年という日本人のおじさんがしみじみ僕にいうわです。

あんたも、腹あ決めて日本からこっちに来たんだな。
あんた、ところで仕事はあんのかい?え?月にウン万円? てーしたもんじゃねえか。
いいか、おい、3万でも5万でもいいんだよ日銭が稼げりゃよ。日銭がとれりゃあなんとかなるんだよ。こっちでローカルとおんなじ生活する覚悟がありゃあどうとでもならあよ。
1ヶ月5千円のアパートだっていくらもあらあよ。紹介してやるよ。
でもな、貯金を切り崩すってのはよくねえんだよ。貯金は足が速ええんだよ。
あっと言う間になくなっちまうんだよ。日銭がでーじなんだよ、日銭が。3万でも日銭とってくりゃあおれがなんとかしてやるよ。行き詰まったらいつでも相談こいよ。どうすりゃいいか教えてやるからよ。

ということです。いやー頼りになります。
どんな人生をサバイバルしてきたのでしょうか。百戦錬磨の形相でした。

で、つまり、日銭が大事だという身も蓋もないことを言いたいわけですが、
でも月に3万あったら、バリでなんとか生きてはいけるぜ、兄ちゃんちょっと贅沢し過ぎなんじゃねえのかい、という指導が入ったという次第です。

この話は気持ちを軽くしますか、それとも重くしますか?
まあ、こんな話題を噛み締めながら、甘いバリコピを飲んだのです。

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