12/14/2012

ビジネス

今日、昼前ごろ、コワーキングスペースで一ヶ月ほど一緒にいたイスラエルさんから電話があった。お茶でもしよう、と言う。いそいそと行ってみると、ばしっと何かの資料をとりだした。なんでも、新しいビジネスを思いついたのだという。ちなみに彼はオンラインゲームサイトのオーナーでもあります。

沈香油という、特殊な木からとれる特殊なオイルを日本に売りたいのだと言う。タイで製造して日本に売りたい。調べたら日本に大きなマーケットがあるらしい、しかも需要に供給が追いついていないらしい、ひいてはこのビジネスに乗り出したいのだ、と。

そして、だれか日本で売ってくれる人を知らないか?と単刀直入である。ん〜。そもそも、その沈香油っておれ知らなかったしなあ。。でも、高級エッセンシャルオイルとして確かな需要があるという。お寺の儀式とかでも使うものだという。

そうですか〜。なんかピンとこないまま話を聞いていた。なんならお前が代理店になってもいいんだぞ、おれがお前に売るから、お前はそれを日本で売ればいい。実に単純明快なビジネスだぞ、と。

すでに、オイル製造工場のめどもたっているそうで、あとは販売パートナーさえ見つかれば事業に乗り出すのだと言う。しかも、それを思いついたのがわずか2週間前だというこのアグレッシブさだ。

これが起業家の行動パターンなのか〜。彼は本国にいるときからいくつもの会社を立ち上げては売却したりしている、やり手の起業家なのだ。

まあ、ちょっと誰かに聞いてみるよ、とお茶をにごしつつ、でもおれの知り合いで貿易やりそうな人いないよなあ、と思いめぐらす。誰も思いつかない。

するとイスラエル氏は、なんでお前がやらないんだ?的なことを言う。利益でるぞ、最初から月に30万円の利益はかたいぞ、うまくいけば100万くらいの純利益を手にできるよ、と言う。けっして怪しい話じゃないとは思う。人としては怪しいやつじゃないし、計算もちゃんと立っているようだ。

でも、なんか急に脳が回らなくなって眠気を感じる。なんか、よくわかんないっす。。あ、おれ、ビジネスってだめなんだなって気づく。うまくいけば、というか、まあ普通程度にがんばれば軌道に乗るんじゃないか、とは理性的に判断できる。だが、気持ちが動き出さないのだ。なんだかそれ面倒だなあ、みたいな。

というかたぶん僕では成功しないだろう、そんな予感がする。で、血気盛んなイスラエル氏に聞いてみた。なんでそんなにビジネスアイデア湧いてくるの?なんでそんなにアクティブなの?と。

するとイス師いわく、自分は事業を起こすのが好きなんだ、と言う。人と話しているだけで、たくさんのビジネスアイデアを思いつくそうである。あ、それはこうすればビジネスになるぞ!みたいな感じで自動的に浮かぶのだそう。自分の脳はそうできている、とのこと。

なるほどー。なんかやっぱ違うな、と思う。おれの脳はそういう風には動き出さないもんな、、

で、まあ一応、沈香油に興味ある人いれば、僕に連絡くれれば紹介しますが、なんか、あ、と思う。「脳が自動的に動き出す」ということばに何かはっとする。そうか、あいつらはそういう感じなんだな。そりゃまともに競争しても勝てないわ、つまり、起業家たちは、四六時中、事業のことを考えているのだ。自動的に。ぼくがにわかのやる気でうーんとうなって考えたところで、24時間考えてるやつにかなうわけはないのだ。

逆にいえば、おれの脳はどういう動きをしているだろう、と興味がいく。脳が自動的に動いている動き方がわかれば、それがぼくの得意分野ということになる。自動的なんだから苦労なしだ。それを仕事になるまで伸ばしていくのが良策だ。と思いつつも、なんだかよくわからーんとなって考えるのを止めてしまった。おなかを壊していたのもある。

とりあえず、適当にあたってみるよと返事をして、今日はお別れ。そうか、起業系じゃないんだろうな、ぼくの脳のつくりは、と今更のように確認する気持ちになる。回らないもん話聞いてても。

おまえ彼女いないのか、だったらうちの秘書を紹介してやる、とか言い出したので焦る。おまえのSkypeを教えろ、と言ってすばやくコンタクトに追加。近々連絡する、まずはスカイプで話して見なさい、と言って去っていった。なんでもやることが早いわこの人。なるほどなあ、、と感慨にふけりまくりのバンコク、季節は冬に相当するらしいが、やっぱりめちゃ暑のバンコクの師走なのでした。







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