さいきん、毎朝、帽子屋さんカフェに通っている。8時に目覚ましが鳴る。もぞもぞ起きて、なんだかんだで9時頃家を出る。てくてく歩いて9時すぎにカフェに到着だ。
カフェではモーニングセットを出してくれる。フルーツやコーヒーが飲み放題で、目玉焼きやお肉、トーストなんかもついてくる。それを食べにいくのだ。
たまにお米が食べたくなると、タイ飯のお店に行くこともある。なんにせよ、朝方をキープするために、ルーチンをつくろうとしているのだ。
今日、なんとなく前から気になってたけど声をかけずらかった2人組に声をかけてみた。オフィスでのことだ。彼らは何枚かの絵をテーブルにならべて何ごとかを真剣に話し合っていた。僕が絵に興味を示すと、彼らはこっちにおいでと手招いてくれた。
初めてしゃべった。彼らはイギリス人で、アジアのアーティストを発掘する仕事をしているらしい。それぞれ、写真家だったり、ドキュメンタリー作家だったりもするらしい。ふむふむ、刺激的なひとたちだ。そのうち一人は下北沢に住んでいたことがあるらしく、吉祥寺も知っていた。話も盛り上がる。
なんかおもしろい人たちと知り合えたな、とこころが踊った。バンコクにいつまでいる?と聞くと、3年くらいいる、と言う。長いね!と言うと、ゆっくりやっていこうと思うんだ、とのこと。なんでも、ここに来る前はインドネシアに一年半ほどいたらしい。
ひとしきり話したあと、なぜ今まで話しかけにくかったのか、わかった。自分と領域が違いすぎるからだろう。彼らはアート系ど真ん中だ。やっぱり僕はIT業界が長かったせいか、相手がプログラマーなんかだと話し易いし、話題もつなげる。アートの奴に何を聞いていいかわからないし、なんかオーラ的に怖かったりする。
でも最近少し変化もあって、ITにどんどん興味がうすれてきている。新しいプログラミング言語の話を聞いても、わくわくしない。むかしはとにかく試してみたい衝動にかられたものだが。ときにこちらから聞きたいこともない。だから会話が弾まなくなっていた。
どういう人となら話が弾むのかなあ、って思っていた。スタートアップの人とビジネスモデルの話をしても盛り上がらないし、社会起業家の人と地球環境について話しても盛り上がれなかった。
アーティストとなら盛り上がるのかというと、そうでもないけど、まだ、なんでこんなことしてるの?という個人的な興味は持ちやすい。なんでこんな絵描いてるの?みたいな。でも、何か情報交換をするわけでもなく、話のネタはつきてしまう。
そういえば、昨日、Tシャツを買いに、アソークという駅のターミナル21というショッピングモールにでかけてみた。ぐるぐる回っていると、おもしろいTシャツ屋がいっぱいあることに気づく。各店がそれぞれオリジナルに溢れている。あるTシャツ屋さんで足が止まる。なんか、日本的というか、日本の浴衣みたいな柄をTシャツに入れこんでいる。おもしろいな〜と思ってみていたら、お店のおばさんがニコニコしていた。
おばさんに、自分で作ったの?と聞くと、イエス!と言う。へーーと言っていたら、あ、娘がつくったのよ、という。そうかー。なんかいい感じだね、と思う。そんな感じで、手作りっぽい服の店がずらーっと立ちならんでいる。見事な刺繍が入ってるTシャツもある。うーん、買っちゃおうかな、と何度も思ったが、結局無難なものを買ってしまった。でも、こんど一枚ぐらいは、あの刺繍Tを買ってみよう。決して高くない。高くても1500円だ。
なんだか、バンコクってひそかにTシャツ天国になってんじゃない?って思ったり。みんな工夫をこらしている。それでいて手頃な価格で買える。楽しみが1つ増えた気がした。
前回、ズボンを手作りしたいと書いたが、その気持ちの延長にこれもある。自分で作らなくても、なんとなく手作りっぽい服を来たいな、という気持ちもあるようだ。安価な大量生産品を着るのも飽きたし、がんばって高価なブランド品を買うのも疲れる。
少々、難があったとしても、若手のメイカーが手作りしてくれた服をきるのは気分がよさそうだ。あとは、いい出会いがあればいいなあ、という感じかな。でも、ことズボンに関しては、僕の要求を満たしてくれそうなものは見つけられなかった。また探しにいくよ。
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