9/26/2012

最後の日

今日はバリ島最後の日だった。あしたバンコクに発つのだ。
今日は、若干浅い眠りの感じで起きて、頭がぼうっとしていた。アパートのとなりにあるいつものワルンへ朝食を食べにいく。いつものようにおかませナシチャンプルーだ。今日も看板娘は無愛想だ。でもママはなんだか本当のママみたいにかわいがってもらった気がする。
そして、腹が満たされたらいつもの職場、ダンキンドーナツへ。いつものメンバーが迎えてくれる。コーヒーサトゥ?(1つ?)という声も飛んでくる。いつものように人差し指を一本立て、「サトゥ」と答える。
そして、いつものようにパソコンの電源をつないで、仕事を開始した。

すると、最近よくダンキンで会うバリ人の男の子が、ちょっと聞きたい事がある、と言う。なんでも、日本に行きたくて仕事を探しているとのこと。ホテルの住み込みの仕事が見つかったんだが、月給が1万3千円とのことだが、どう思う?と聞かれた。
1万3千円?なんども聞き返したがやはりそうだ。月給でそれはちょっと安過ぎると思うぞ、と回答。いくら住居費がただだからといって、1万3千円でそのほかのすべてを賄うのは大変だろう。きけば2年の契約だという。おれは、おすすめできない、と即答した。

しかしどうなのだろう。飛行機代も出るらしいので好条件と言えるのだろうか?いやいや、いくらなんでも安過ぎる。きっちり8時間労働させられるはずだ。きっと後悔するだろう。最低でも5万はもらえるところを探した方がいい、とアドバイスする。それがミニマムだ、と。

あと、北海道と大阪にも仕事の口があるということなので、そっちを検討せよ、と言っておいた。なんでも英語教師の仕事なら7万円くらいもらえるとのこと。そっちのがいいんじゃないか、と答えておく。

なんか面白い。バリ人が日本に来たがっている。ぼくは日本からバリに来た日本人だ。なんでも、もうバリはいやだ、渋滞もうんざりだ、他の国へ行きたい、とのこと。面白い。どんないい国であれ、ほかの国へ行ってみたい、という欲求が若者にはあるのかもしれない。などと思う。

そして、最後のサーフィンへ。りょーこも誘う。おもえばりょーことはほとんど毎日のように会っていた。とくに前半の半年などは、昼飯、晩飯を一緒に食べたりする仲だったのだ。そんな友達とラストサーフィンへ。

おれは、バリの神様に愛されたのかもしれない。そんな風に思うことがあった。それは、いつにないパーフェクトウェーブに乗せてもらえたのだ!今日はオンショアの風も強く、波は小さめ、うまい人たちはぜんぜん海に入ってなかった。ビギナーたちと一緒に波打つ波間をぷかぷか浮きながら、リラックスムードでサーフィンしていた。ちょっと人が込んできたな、と思って、人がいないほうけパドリングしていった、そのときである。右の方から、なんかすごいきれいに割れているDVDで見たような波が無人でやってきた。ここポイントね。たいがいいい波には誰かうまい人がもう乗っている。その場合は波をゆずらなくてはならない。それなのに、ざーーと音を立てて右から崩れていく、いかにも乗ってくれ!といいたげな波が、誰も乗せずにぼくのほうへやってくるではないか!まじか!おれは急いで方向転換、すでに波はすぐ背後にせまっている。もうシノゴノ言うひまはない。ぼくは前をしっかとにらみ、渾身のパドリングを開始した。そして、次の瞬間気がつくと、ぼくは波の上を走っていた。斜めに。右斜め前方へサーーと音もなくすべっているではないか!え、まじ?おれ斜めいけてる?しかし、見まがうことはない、右のほうに見えていた子どもがぐんぐん近づいてくるではないか。右に滑っている証拠だ。そして、その5歳くらいのこども(海の中で立ち尽くしている)を見ると、不安げな表情でこちらを見ているではないか!ん?あそうか!それがこっちへやってくるんじゃないか、と不安なのだ。どうしよう、どうすればよけられるんだ、どっちに逃げればいいんだ?よくわかる、さっきまでのおれがそれだ。ぼくは子どもに、大丈夫だよ〜みたいな顔をみせて、ぐいーーっとカーブしてこどもをよけた。そして着水。ちいさなガッツポーズがでた。

おもえば、書いた。七夕の短冊に。今後一年の抱負としてぼくが書いたのは「サーフィンで横にすべる」であった。そのときは、果たして一年で叶うか、いや、叶わないとしたらそうとう悔しいだろうな、という気持ちで書いた。しかし叶った。以外と早かった。

もちろん、まぐれみたいなものだ。次もやれと言われたらすぐにはできにだろう。だが味わった。たしかに横に滑るというサーフィンの醍醐味(の一端)を味わったのだ。とりあえず、満足していいだろう。ひとつ超えたのだ。

あーバリの神様のプレゼントかな。などと殊勝なことを思いながら、サンセットには少し早い、だが確実に沈み行く夕陽を見ていました。

などと言う矢先、りょーことの最後の晩餐を終えて帰宅する途中、サーフボードを2回もぶつけてしまい、がっつり傷ついてしまいました。さらに、家に買るととなりの子どもしーくん(3歳)が待ち構えていて、わーーと寄って来てバイクに積んであったボディーボードを強奪、ぼくがサーフボードの傷をチェックしている間にふとみると、コンクリの上にボディーボードを置いて、そのうえで波乗りサーフォンご機嫌バージョンで踊っていました。おいおいやめてくれーそれも結構いいやつなんだよーー!
で、もういいから早く部屋に入ろう、それもってきてね!と言うと、わかった!と叫んで、ボディーボード(ヤフオクで落としたけっこういいやつ)をガリガリと引きづりながらコンクリの階段を駆け上ってきたのでした。あー。。。バリの神様、ちょっとおつりを渡さなければならなかったのね、、、

ということで、引っ越しの準備もたいがいととのい、1年間も借りてしまったバイクを返しにいって、最後の洗濯をした後、いま、夜22時48分。明日早起きできるかな、なのでした。さて、明日、バンコク。地味に楽しみです。

1 件のコメント:

クマ母さん さんのコメント...

いってらっしゃいませ^^!!