8/13/2013
沖縄の空
沖縄はどこからでも広い空が見える。そして入道雲が浮かんでいる。それが開放感になっている。夏バテをしていました。とにかく暑いです。
そして、クーラーのことを考えていました。いまの仕事、クーラーなしではありえません。パソコンをぱちぱち叩くという作業は、汗を流しながらする仕事ではありません。暑いと頭だってぼーっとしてくるし、とても翻訳なんてできませんね。扇風機があっても昼間は無理です。
ああ、僕がしているのは、クーラーに依存した仕事なんだなーってしみじみ。もちろん、事務系の仕事は全部そうだと思いますけどね。
とある道の駅の、海の見えるテラス席で仕事しようとしたら、すぐに潮風で体がべたべたになってしまいました。パソコンも壊れそうなので、早々と退散。なかなかイメージ通りにはいかないものです。
だから今日も、A&Wというバーガーチェーン店でひとりパソコンを叩いています。窓から真っ青な空が見えるのがおなぐさみ。
さて、暑いからか、気の緩みか、帰国してからめっきり仕事の生産性が落ちてしまいました。移動が多くなってきたのも原因でしょう。移動しながらの仕事、なかなか難しいものです。いつまでもペースがつかめずにいます。
社会をものすごく引いた目でみれば、職、賃金、収入、そのあたりのあらゆる仕組みが、人々の移動と変化を制御しているように見えます。
いま、上空の入道が中から湧いてくるように形を変えていくのを見ていました。この真っ青の中に真っ白ってきれいですね。
A&Wのコーヒーはちょっと薄いです。沖縄に来てから、チョコレートを食べたいと思わなくなっています。痩せるかも?
昨日は勝連城址というお城の跡へ観光にいきました。かつて、ここにお城があり、勇敢な城主は王府に逆らって兵を挙げたのだそうです。
そして、もちろん、ここは沖縄戦の戦場でもありました。
僕がこどものころ、歴史を学んでいくうちに、不思議に思ったのが、太平洋戦争の前に、わりと平和で文化も賢そうな時代があったことです。大正時代です。大正時代、ひとびとは、ヨーロッパの小説をよんだり、ダンスをしたり、なんだかんだで文明的な生活を楽しんでいました。そのことが、不思議でした。その何十年か後には、血で血を洗う戦争に突入したからです。急に特高警察とか出てきて、軍国教育が行われます。時代とはそんなふうに封建時代へと逆行することもあるのかな、と不思議だったのです。
もちろんその裏では富国強兵であり、いつでも戦争ができるように準備が整われていたわけで、戦争の準備をすることは当たり前のこと、もっといえば、戦争が強い国になることは善きことでさえあったのです。それは列強の侵略支配から日本国を、そして「国民」を守るためであったのですから。
当時のエリート軍人は、純粋な心で、胸を張って、軍事教練に勤しんだはずであり、有事の際には敵の戦艦をいかに沈めるか、撃沈するかをピュアな向学心と情熱をもって、考えぬいたに違いありません。
司馬遼太郎の「坂の上の雲」の時代です。
昨日、オスプレイが飛んでいくのを見た気がしました。遠目でしたが、プロペラが2つある戦闘機が、ジェット機に先導され、飛んでいくのを見たのです。
たぶん、沖縄に基地があることが悪いとか、おかしいとかのその前に、なぜ沖縄に米軍の基地があるのか、それが説明されていないのだと、気づきます。「習ってない」です。
つまり、沖縄に基地があるのは、歴史的経緯もあるが、まずなんといっても、日本としての国防戦略に合致しているから、そこにある、と考えるのが筋です。でも、それがよくわからないのです。首相がかわるごとに違うことを言います。基地が移設されるかされないか、その前に、いったいどういうプランで国防をしようとしているのか、それを議論しないと、個別の基地の是非を問うても仕方がない気がします。もしかすると、そんなプランなどどこにもないのかもしれません。もっといろいろな諸事情が入り乱れて、とりあえず米軍基地がここにある。それだけなのかもしれません。
なんだかよくわかないことが多すぎるな。むかしからそうだったのかな。太平洋戦争の前から、混沌として進んできたのが政治であり、国防だったのでしょうか。
とはいえ、結局は裏で、軍事ってお金になるよねーみたいな世界が展開しているのだとしたら、馬鹿らしい話です。ほんと馬鹿らしい話です。英霊に申し訳がたちません。
なんてこともつらつら考えながら、あ、仕事の手が止まってた!と気づく午後三時なのでした。
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